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【2016年】東証J-REIT ETF 全7種類の比較と選び方

   

最近、東証に上場しているJ-REITのETFが増えています。
今後買いたい時に備え、それぞれを比較してまとめました。

J-REIT ETFの概要

現在、東証で取引可能なJ-REIT ETFは以下の7種類です。

銘柄コード商品名分配月運用業者信託報酬上場日
1343NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信2,5,8,11野村0.32%2008年9月18日
1345上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型1,3,5,7,9,11日興0.30%2008年10月21日
1398SMAM東証REIT指数上場投信3,6,9,12三井住友0.22%2015年3月25日
1476iシェアーズJリートETF2,5,8,11ブラックロック0.16%2015年10月20日
1488ダイワ上場投信‐東証REIT指数3,6,9,12大和0.16%2016年10月25日
1595NZAM上場投信東証REIT指数1,4,7,10農中全共連0.248%2014年3月7日
1597MAXIS Jリート上場投信3,6,9,12三菱UFJ国際0.25%2014年2月25日

以降、本記事の中では各銘柄を[銘柄コード]で表記します。

分配月

分配回数は年4回と年6回の2種類しかありません。
年1回や2回の方が運用効率がよさそうですが、現時点ではそのようなJ-REIT ETFはありません。
これは、REITがそもそもインカムゲインを重視した金融商品だからかもしれませんね。
年4回分配のものにも、実際の分配月は3パターンあります。
毎月分配金が欲しい人は、例えば[1595], [1343], [1597]といったように分散させれば毎月受け取ることも可能です。

運用業者

使いたくない運用業者がある場合は選択肢から外しましょう。
例えば嫌いな企業や信頼できない企業は避けたい、外資系は避けたい、などでしょうか。
基本的に好みの問題ですので、特に気にならなければ問題ありません。

信託報酬

信託報酬は長期的に見ると利回りに影響しそうです。
中でも[1476]や[1488]は信託報酬が低めに設定されているので良さそうです。
ただし運用パフォーマンスにどの程度の違いが出るのか、現時点では分かりません。
 

長期運用実績の利回り

十分な運用実績があるのは[1343]と[1345]の2つです。
これら2つ以外はまだ2~3年程度の運用実績しかありませんので、判断が難しいです。
[1343]と[1345]はJ-REITのETF、[1343]と[1345]はどちらが優れているのか?にて比較しました。
その結果、長期運用実績の利回りは[1345]の方が優れているという結論になりました。
 

2016年の運用実績

長期運用実績があるのは2銘柄だけでしたので、2016年の運用実績も比較してみました。

銘柄コード平均株価売買単位1口の分配金利回り平均出来高
13431,9401054.62.81%146,202
13451,83610054.462.97%36,390
13981,8461055.12.98%297
14761,8551392.10%2,534
14881,76610(未分配)(未分配)431
15951,8391053.92.93% 1,261
15971,84410 52.7 2.86% 6,510

注意点

  • 平均株価は2016年1月4日~2016年12月8日の終値の平均を取っていますが、取引が成立しなかった日は計算に含まれません。
  • 平均出来高は取引が成立しなかった日も含め、合計を取引日数で割って算出しています。
  • 1488は上場日が2016年10月25日で、平均株価や平均出来高は対等な比較ができないため、参考値です。

利回り

[1476], [1488]以外は大差ありませんが、[1597]や[1343]はやや低めでしょうか。
平均株価をどのように計算するかで変わりますので、特に一番下の桁は誤差があると思います。
ただし[1476]だけは明らかに利回りが低いです。
来年以降どうなるかは分かりませんが、要注意です。

買いやすさ(最低投資額)

J-REIT ETFを買うには最低投資額(株価×売買単位)が必要ですので、これが小さいほど購入しやすくなります。
株価はあまり大きな差がありませんが、売買単位は1口、10口、100口の3種類があります。
したがって売買単位が1口の[1476]が最も買いやすく、100口の[1345]が最も買いづらくなります。
その他はどれも10口ですので大差ありません。
ドルコスト平均法による毎月の積立投資を行う場合、売買単位が小さい方が運用しやすいです。
ただし、小口で頻繁に売買すると取引手数料がかさんでしまう点は注意が必要です。

流動性(平均出来高)

平均出来高が大きいほど、流動性が高いことを意味します。
流動性が高いほど売買しやすくなりますので、毎月の積立投資を行う場合や、何らかの事情ですぐに売却したい場合には向いています。
一方、流動性が低い場合は一度に大口取引しようとすると株価が変動してしまい、最悪株価操縦を疑われてしまう可能性もあります。
流動性を比較すると[1343]が最も高く、次に[1345]が高いです。
一方[1398]や[1488]、[1595]などは流動性が低く、取引が成立しない日もあるほどです。
 

オススメのJ-REIT ETF

[1345] 上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型

これまでの長期運用実績、2016年の利回りが最も優れている銘柄です。
また、分配月数が6なのに運用成績が高いのは嬉しいですね。
流動性も問題ないレベルでしょう。
売買単位が大きくドルコスト平均法などの運用には向きませんが、それが気にならない方はこれを選ぶべきでしょう。

[1398] SMAM東証REIT指数上場投信

[1345]の売買単位が気になる方への代案1です。
[1345]と同程度の利回りがありますが、売買単位が10口と小さくなっています。
ただし流動性が低いのが気になる方には向きません。

[1343] NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信

[1345]の売買単位が気になる方への代案2です。
売買単位が10口と小さくなっている上、REIT ETFの中では流動性が最も高いです。
[1345]よりも長期運用実績、2016年の利回りはやや劣りますが、大差があるわけではありません。
 

まとめ

2016年時点で東証に上場しているJ-REIT ETFについてまとめました。
大半は上場して間もないため、長期的な運用実績についてはこれからに期待です。
長期的な運用実績や2016年の利回りは[1345]が最も優れていました。
売買単位が気にならない方は[1345]を、気になる方は[1398]や[1343]を選ぶと良いのではないでしょうか。

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