日本のIT業界が直面する、2つの本質的問題にて、日本のIT業界の将来性が明るくないことについて触れました。
今回はその日本のIT業界の中でも将来性のありそうな企業と、それに該当する銘柄の例をまとめました。
パッケージ開発系の企業
パッケージ開発系の企業とは、ソフトウェアパッケージ製品を開発している企業を指します。
これはパッケージ製品が優れたコスト構造を持ち、限界利益率が高いためです。
ただしパッケージ製品は優れたものを作ったとしても、販売できなければ意味がありません。
[3850] NTTデータイントラマートは、社内向けのワークフローに関するパッケージ製品を開発しています。
販売に関してはNTTデータのブランド力や販路を活かせるのが強みとなるでしょう。
[4684] オービックは営業利益率が高いIT企業として有名ですが、システムインテグレーターだけでなくパッケージ開発も手がけています。
したがって純粋なパッケージ開発の企業ではありませんが、販売にも強いと言えるでしょう。
Webサービス系の企業
Webサービス系企業とは、インターネットでWebサービスを提供している企業を指します。
なぜWebサービス系の企業が優れているかと言えば、ユーザーに提供するサービスが一つの形に共通化されており、オーダーメイドの形態となりえないためです。
また、外部のシステムと連携が必要な場合にはWeb APIが公開されることが多いため、仕様が乱立することもありません。
銘柄の例としては[2193] クックパッド、[2371] カカクコム、[2440] ぐるなび、などが挙げられます。
特にこれらの銘柄はプラットフォームビジネスでもありますし、ストックビジネスの特性も備えており、極めて優れたビジネスモデルとなっています。
ただし顧客はBtoCのため、システムインテグレーターやパッケージ開発の会社と比べると移り変わりの激しい側面などもあります。
BtoBでは[2492] インフォマート、[2391] プラネットなどがあります。
どちらもWeb上での受発注に関するシステムを提供しており、プラットフォーム型のビジネスモデルになっていると言えるでしょう。
他にもクラウド上で業務システムを提供する企業などもありますが、セキュリティの面から導入する企業は限定的と考えられます。
まとめ
日本のIT業界において、将来性のありそうな企業と銘柄についてまとめました。
ここで挙げた銘柄はいずれも私が注目しているもので、機会を狙って投資していきたい銘柄です。
なお、ここに挙げたものがすべてというわけではなく、これ以外にも将来性のある銘柄はあるはずです。
日本のIT業界全体にはあまり将来性を感じていませんが、その中でも将来性のありそうなIT企業を応援するためにも、積極的に投資していきたいですね。