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各共通ポイントサービスの特徴と勢力関係

各共通ポイントサービスの特徴と勢力関係 published on

前回は共通ポイントサービスのビジネスモデルを中心に分析しました。
今回は具体的に、各共通ポイントサービスの特徴や勢力関係についてまとめました。

Tポイント

Tポイントの特徴と強み

Tポイント/Tカードは最も有名な共通ポイントサービスで、CCC(Culture Convenience Club)グループの株式会社Tポイント・ジャパンによって運営されています。
公式サイトによれば、2017年4月末時点の年間利用者数は6,277万人です。
この年間利用者数はアクティブ(1年以内に利用している)かつユニーク(複数枚持っている人も1人として名寄せしたもの)で算出されており、実態に則した人数となっていることがTポイントの強みの一つと言えるでしょう。
特にTポイント/Tカードは会員カードの作成や更新に身分証が必要となっており、正確かつ最新の個人情報を保持していることも特徴です。

Tポイント/Tカードは特にリアル店舗に強い印象がありますが、ヤフーが提携することでネットショッピングでも使われるようになってきています。

Tポイントの勢力

株式会社Tポイント・ジャパンの株主の出資比率を見ると、Tポイントの勢力に属する企業が見えてきます。
なお、出資比率はTポイント・ジャパンのWebサイトソフトバンクのプレスリリースファミリーマートのプレスリリースから算出しました。

  • CCCマーケティング:50.0%
  • [4689] ヤフー:17.5%
  • ソフトバンク:17.5%
  • [8028] ユニー・ファミリーマートホールディングス:15.0%

こうしてみると、Tポイントを前面に強く押し出している会社ばかりで納得ですね。
ファミリーマートについては独自のポイント制度を検討している噂のニュースも流れましたが、15.0%の株主なので実際にどうなるかは読みづらい所です。

これ以外には、三越や伊勢丹などの百貨店、ウエルシアやハックドラッグなどのドラッグストア、エディオン、すかいらーくグループなどが加盟しています。

 

Ponta

Pontaの特徴と強み

Pontaはロイヤルティマーケティングによって運営される共通ポイントサービスで、日本国内だけでなく海外においてもPontaを展開しています。
Pontaの会員数は公式サイトのニュースによれば、2015年6月15日時点で日本国内7,000万人を突破しており、インドネシアでは300万人、台湾では100万人を突破しているようです。

PontaもTポイント同様、リアル店舗からスタートした共通ポイントサービスですが、リクルートが提携することでネットショッピングを強化するような形となっています。

Pontaの勢力

株式会社ロイヤリティマーケティングの株主の出資比率を見ると、Pontaの勢力に属する企業が見えてきます。
出資比率はロイヤリティマーケティングのWebサイトに記載されています。

  • [8058] 三菱商事:47.37%
  • [2651] ローソン:20.00%
  • [6098]リクルートホールディングス:15.00%
  • [9201] 日本航空:15.00%
  • [2681] ゲオホールディングス:2.63%

これ以外にも百貨店の高島屋、大戸屋、ケンタッキーフライドチキン、ピザハット、コジマなどが加盟しています。

 

Rポイント(楽天スーパーポイント)

Rポイントの特徴と強み

Rポイント(楽天スーパーポイント)は楽天グループの運営する共通ポイントサービスです。
元々は楽天市場などの楽天経済圏のために活用されている楽天スーパーポイントでしたが、Rポイントカードが発行され、リアル店舗でも共通ポイントサービスとして活用されるようになりました。
Rポイントの強みは何と言っても会員数の多さで、楽天広告ナビのサイトによれば2016年12月末時点の楽天会員数は11,489万人、そのうち実際にログインした会員数は8,747万人となっています。

Tポイントはリアル店舗からスタートしてネットショッピングで勢力を伸ばしつつあるのと対照的に、Rポイントはネットショッピングからスタートしてリアルで勢力を伸ばしつつあるのは興味深い所です。

Rポイントの勢力

楽天の株主を見ると勢力が見えてこないので、TポイントやPontaの株主の競合他社を中心に見てみます。
コンビニ系ではサークルK・サンクスが加盟していましたが、ファミリーマートへの一本化に伴いTポイントに変更するため、Rポイントは廃止される予定になっています。
また、全日本空輸はポイント交換などで提携しています。

これ以外には、マクドナルド、大丸や松坂屋といった百貨店、ツルハドラッグやくすりの福太郎などのドラッグストア、ジョーシンなどが加盟しています。
ミスタードーナツはRポイントに加盟するとともに、楽天を通じて積極的にプロモーションを展開しています。

 

dポイント

dポイントの特徴と強み

dポイントはNTTドコモグループの運営する共通ポイントサービスです。
キャリア携帯を運営していることから巨大な顧客基盤を持っており、それをベースに立ち上げられています。
dポイントクラブ会員数はNTTドコモの2015年度決算資料によれば、2016年3月末時点で約5,800万、dポイントカード登録数は366万となっています。

dポイントの勢力

NTTドコモの株主を見ると勢力が見えてこないので、TポイントやPontaの株主の競合他社を見たい所ですが…そもそも、dポイントの加盟店はあまり多くないようです。
コンビニ系ではローソンが加盟しており、意外なことにPontaとdポイント双方の共通ポイントサービスに加盟しています。
これ以外にある程度メジャーな店舗といえば百貨店の高島屋、マクドナルド、チムニー、コロワイドグループの一部、ジョーシン、ノジマ、などでしょうか。

 

まとめ

今回は主な共通ポイントの特長と強み、主な勢力についてまとめました。
共通ポイントサービスといえばTポイントの存在感が圧倒的な印象がありますが、会員数で見るとRポイントやPontaも劣るわけではありません。
唯一、dポイントはこれらの中で存在感が弱いように見えました。

各共通ポイントの勢力については、業界ごとに見てみるとなかなか興味深いです。
例えばコンビニはファミマ系がTポイント、サークルK・サンクスは元々Rポイント、そしてローソンがPontaとdポイントと見事に分かれています。
また、ネット系企業を見るとヤフーがTポイント、リクルートがPonta、楽天は当然ながらRポイント、という勢力図が見えてきます。
レンタルショップではTSUTAYAは当然Tポイントで、ゲオはPontaとなっています。
百貨店で見ると高島屋がPontaとdポイント、三越や伊勢丹がTポイント、大丸や松坂屋がRポイントとなっています。
家電量販店で見るとエディオンがTポイント、コジマがPonta、ジョーシンはRポイントとdポイント、ノジマはdポイントとなっていますが、ヨドバシカメラやビックカメラが加盟していないのは独自のポイントプログラムが強力であるためと考えられます。
キャリア携帯で見るとNTTドコモは当然dポイントですが、ソフトバンクはTポイントで、KDDIが所属していないのがちょっと気になります。

こうして勢力を分析すると、業界を横断的に企業の同盟軍が結成されているかような情勢が見えてきて、非常に興味深いです。
共通ポイントサービスとは異なる商品を扱う小売企業を統合する動きの一つである、という見方もできるのかもしれません。


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