ジェフグルメカード、最近は株主優待に採用されたり、節約術として紹介されたりと、かなり知名度が上がってきたのではないでしょうか。
今回はジェフグルメカードのビジネスモデルについて探ってみました。
ジェフグルメカードの特徴
ジェフグルメカードは節約術としてよく取り上げられていますが、その特徴を簡単に紹介します。
- 1枚500円の金券で、大半の店でお釣りが出る
- 金券ショップでは1枚470円~480円程度で入手も可能
- 1枚あたり480円程度で50枚~200枚(クラブオフやWELBOXなどの福利厚生サービス。クレジットカードも使用可能)
- 楽天では10,200円で10,000円分を購入可能(ポイントの換金に人気)
これを見ると、額面よりも割安に流通させていることが分かります。
特にクラブオフやWELBOXではクレジットカード手数料もかかっていることを考えると、更に数%割安になる余地があると言えます。
楽天はジェフグルメカード公式のショップが展開していますが、これも売上に応じて楽天に手数料を払っている上、送料も無料となっています。
ジェフグルメカードのビジネスモデル
ジェフグルメカードのビジネスモデルは公開されていませんが、決済関係のビジネスモデルと同類でしょう。
ジェフグルメカードの発行額と引換額の差額が手数料として利益になります。
また加盟することにより販促効果やWebサイトでの広告効果などがありますので、その対価として店舗からは加盟料を取っていると思われます。
その他、この手のプリペイドカードは一定割合が使われないまま紛失が発生しますので、紛失分はそのまま利益になります。
こうしてみると、株式会社ジェフグルメカードはとにかく大量のジェフグルメカードをバラ撒くことが戦略ですね。(笑)
使ってくれた分だけ手数料が入りますし、プリペイドなのでバラ撒くほどキャッシュフローは良くなりますし、本来の目的である外食産業への送客効果を発揮します。
こういった背景から、多少低い額面でも流通させることで、贈り物や賞品、株主優待などで採用されやすいようにしているのかもしれません。
株式会社ジェフグルメカードの株主
株式会社ジェフグルメカードは非上場です。
現在、ジェフグルメカードのWebサイトでは株主は公開されていませんが、以前公開されていた会社概要のPDFは今もアクセスできます。
当時の主要株主には以下のような名前が並んでいます。
日本フードサービス協会
日本ケンタッキー・フライドチキン
スエヒロレストランシステム
すかいらーく
イオン
大和実業
デニーズジャパン
小僧寿し本部
モスフードサービス
三菱東京UFJ銀行
みずほ銀行
三菱UFJ信託銀行
りそな銀行
(C) ジェフグルメカード 会社概要
このことからジェフグルメカードが作られた主な目的は決済による収益よりも、外食産業への送客であること分かります。
こうしてみると、金券でもお釣りが出る点、比較的安価に流通している点なども納得できますし、非上場なのも頷けます。
上場してしまったら、株主からは決済事業による収益を追求されるのは間違いありませんから。
ジェフグルメカードの引換金額は…?
個人的にはお店で使ったジェフグルメカードが、最終的にどのくらいの金額で引き換えて貰えるのかが気になりました。
引換価格は公開されていませんが、裁定取引の原理が働くであろうことを考えればおそらく450~470円程度でしょう。
これは額面の6%~10%となり、クレジットカードの決済手数料などと比べても納得できる金額です。
裁定取引の原理について
仮に引換価格よりも相場価格の方が安い場合、店舗がジェフグルメカードを入手して引き換える(使われたように見せかける)だけで、不正に利益を得られる状況になります。
これは裁定取引のような手口ですが、おそらく加盟店のルールで禁止されていると思います。
しかし後から現金をジェフグルメカードに差し替えることは可能ですので、完全に防げるものではありません。
加盟店の中でもこうした不正の需要は常にあり、それがジェフグルメカードの価格を底支えする一因となることを考えれば、相場価格は引き換え金額よりも高くなると推測されます。
まとめ
ジェフグルメカードは決済事業であり、店舗からの決済手数料や加盟料などを収益源にしていると考えられます。
しかし会社の目的は決済手数料の収益よりも、外食産業に対する販促・送客効果であると推察されます。
他のギフトカードやクオカードよりも安価に流通しているのは、こういった背景があります。
また、節約術として見ればこれを活用しない手はありません。
特にクラブオフやWELBOXではクレジットカードで割安に購入できますので、使ってみてはいかがでしょうか。