MCJはPC関係の事業を運営している会社です。
マウスコンピュータというブランドはPCに詳しい方なら知っている方も多いでしょう。
ネカフェで有名なaprecioも実はMCJが運営しています。
中核授業のPC関連
マウスコンピュータと言えばPCのBTO販売が有名ですね。
またショップブランドへのOEM供給も行っており、実はマウスコンピュータのPCを使っていた、という方も意外と多いのかもしれません。
最近はスマートフォンやタブレットPCの普及によりPCの購入者が減少し、PCの市場自体が縮小傾向にあります。
一方、法人では当面PCが必要とされる業務が多いため一定の需要は見込めるでしょう。
また最近はデジタルサイネージも増えてくるなど、まだまだPCが活躍する場面はあると思います。
スティック型PCで話題に
2014年、Windowsのスティック型パソコンをリリースし、一時期株価が急騰しました。
今ではドスパラやインテルなど多くの会社がスティック型パソコンを販売していますが、マウスコンピュータは他社に先駆けて製品化したことで、2015年 日経優秀製品・サービス賞 優秀賞を受賞しています。
パソコンはコスト競争が厳しい業界ですので経費削減も徹底されていると思われますが、そういった中でこのような新しいタイプのPCを生み出していける企業風土は素晴らしいと思います。
PC以外の事業展開
MCJはaprecioという複合カフェを展開しています。
これはMCJが2013年、aprecioを運営しているアイエスコーポレーションを買収したものです。
インターネットやコミックの他、カラオケ、ビリヤード、ダーツ等もできるため、グループで利用する方も多いでしょう。
MCJとしてはインターネットカフェは今後もPCの需要が見込める顧客であり、囲い込みたいのだと思います。
また、この他にICT関連事業があります。
今はまだ利益になっていないようですが、総合IT企業を目指す方針としているようですので、今後も伸びていくと思われます。
収益性と配当
2016/1/29時点の株価と、2016年3月期のPER、1株益、配当予想は以下のようになっています。
株価 | 374円 |
PER | 5.97倍 |
1株益 | 62.6円 |
1株配当 | 12.53円 |
配当利回り | 3.35% |
今後、当面は配当性向は20%を維持する方針のようです。
PERや配当利回りを考慮すれば割安な部類だと思います。
東証一部上場なるか?
2015年8月1日に東証二部へ市場変更になりました。
1年後には東証一部に市場変更できる基準を満たしているのか、ざっくり調べてみました。
昇格基準は日本取引所グループのWebサイトにて公開されています。
東証一部昇格基準 | MCJ | |
株主数 | 2,200人以上 | 9,441人(2015/10/31時点) |
流通株式等 | 流通株式数:2万単位以上 流通株式時価総額:20億円以上 流通株式比率:上場株券などの35%以上 | 約640万単位 ( 発行株数が約5086万、浮動株が12.6%なので) |
時価総額 | 40億円以上 | 212億円(2015/10/31時点) |
純資産額 | 連結純資産が10億円以上 | 234.56億円(2015年3月期) |
利益 または時価総額 | 最近2年間の経常利益の合計5億円以上 または時価総額が500億円以上 | 経常利益52億円(2015年3月期) |
これを見る限り、可能性は十分にあると思われます。
あとはMCJ自身にその気があるかどうか、といったところでしょうか。
追記:株主優待新設
2016年2月4日、株主優待の新設が発表されました。
株主優待制度の導入に関するお知らせ
ここで注目すべきは、3月末に1,000株保有で10,000円相当の商品が貰える点です。
2月5日現在の株価で、1000株保有の場合について再計算してみます。
株価 | 406円 |
PER | 6.49倍 |
1株益 | 62.6円 |
配当(1,000株) | 12,530円 |
優待(1,000株) | 10,000円 |
総利回り | 5.54% |
5%超の高利回りになってしまいました。
優待導入により株価が上がったものの、まだPERは低い水準です。
今後は株主優待も株価を支える一因になると思いますので、チャンスがあれば買い増しを狙いたい所です。