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[8513] 中部証券金融

   

ビジネスモデルと収益性、そして流動性の低さが魅力です。
マイナーな銘柄ですが、個人的にこういった銘柄は大好きです。(笑)

ビジネスモデル

制度信用取引の際に必要な賃借取引を行っており、資金や株券を貸し出す代わりに金利を得るというビジネスモデルです。
参入の難しいプラットフォームビジネスの一つと言えるでしょう。
特に貸借取引については、中部証券金融の公式サイトにて詳しく説明されています。
安定的に一定以上の収益が見込めるビジネスモデルですが、収益は制度信用取引の総量に依存しますので、景気の影響は大きく受けるでしょう。

この会社と同様のビジネスモデルを持っている会社は[8511] 日本証券金融で、こちらは[8697]日本取引所グループと対応しています。
以前は大阪証券金融もありましたが、東京証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、こちらも日本証券金融に吸収合併されています。
今後、名古屋証券取引所が他の証券取引所と統合されるかどうかはわかりませんが、その場合にはこちらも統合されることになるでしょう。
 

極めて低い流動性

この銘柄は流動性がとにかく低いです。
まずこの株の発行株数は80万株しかありません。
単元株数は100株ですので、8000単位しか存在しない事になります。
さらに四季報(2015/12/14時点)によれば浮動株比率は38.0%ですので、浮動株は3040単位しか存在しない事になります。

実はこの銘柄は、2015年10月1日に5株→1株への併合と同時に、取引単元が1000株→100株へ変更されました。
つまり、取引単位は実質的に4000から8000へ変更されており、これでも流動性は向上している方だと思われます。
流動性の低さから、出来高0の日も珍しくありません。
板も薄いので、狙った価格で買うのも売るのも根気が必要です。

強いて言うなら、相場が大きく動いている時に売買しやすいでしょうか。
取引市場が名古屋証券取引所であることも流動性の低さの一因でしょう。
 

配当利回り

2016年3月期はEPS(1株益)が226.8円、配当が60円の予想となっています。
2016/1/25時点で1株1,900円ですので配当利回りは3.16%となります。
 

安定した業績

景気の変動を受けやすいビジネスモデルだと書きましたが、どの程度影響を受けるのか調べてみました。

決算期売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
配当
(円)
2004年3月1,0503163181945
2005年3月1,0022792821756
2006年3月937238240916
2007年3月1,072232236786
2008年3月1,132146150966
2009年3月1,11867181906
2010年3月1,0391303061126
2011年3月9191251641036
2012年3月8981161601568
2013年3月9281312231419
2014年3月8871402071439
2015年3月86017322618212

これを見るとリーマンショック時に少々営業利益が落ち込んではいるものの、過去10年以上に渡って赤字になったことがなく、安定した利益を生み出していることが分かります。
なお、配当は分割・併合前のものですので、5倍すると現在と対等な比較になります。
過去に比べて配当性向も引き上げられていますので、安定的な配当が期待できそうです。

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