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2021年の株式投資のふりかえりと、2022年に向けて

   

2022年に向けて、2021年をふりかえってみました。

2021年の印象的な出来事

2021年で印象に残ったのは、大きく2点です。

中国の恒大集団のデフォルト

9月頃に話題になった件ですね。
顕在化しかかっている一番のリスクはこれかなーと思っています。
最近あまり話題にならなくなってきていますが、こういうときが一番危険です。
「日本への影響はなさそう」「影響は限定的」と言われながら全世界へ波及することはリーマンショックで経験済みなので、今後も警戒が必要です。

これに向けて準備できることは、相場が暴落したらどうするかを想定しておくことでしょう。
どこまで暴落したら、何をどれだけ買うのか?どの銘柄は損切りするのか、それともしないのか?
これまでに何度も経験していることですが、いざ暴落するとなかなか動くのが難しいものです。

2020年のコロナショックではある程度買い向かうことができましたが、今考えると反省点もあります。
明日暴落が発生しても何をどれだけ買うかを即座に判断できるよう、常に基準を持っておきたいですね。

1ドル115円へ

為替はじわじわと円安になっていて、ついに1ドル115円に到達しました。
この影響を受ける銘柄は、コロナで暴落した株価も元通り…というか、元以上になっているものもあります。

この傾向はなかなか危険で、もう円高には戻ってこない可能性を考慮して投資すべきでしょう。
本当に円高に戻ってこないかどうかはともかくとして、日本は将来ハイパーインフレに触れるリスクが存在しており、 このままじわじわと円安が続いていく可能性はあるといえます。

ここに向けてできることは、円安を享受できるような投資を行うことでしょうか。
国内株の円安銘柄だけでなく、海外に為替ヘッジなしのインデックス投資をドルコスト平均法で行うのが安定かなと思います。
もし円高になっても安く買い増しできるということですし、将来日本がハイパーインフレになっても一定の外貨を保持することができます。

はじめてみてよかったこと・うまくいった投資判断

買いたかった銘柄の着実な買い増しができた

以下の銘柄を重点的に買い増ししました。

  • [8410] セブン銀行
  • [9511] 沖縄電力
  • [7177] GMOフィナンシャルホールディングス

特にセブン銀行と沖縄電力は、 2020年のふりかえりで2021年に向けてやろうと思っていたことで、計画通り実施できました。
大量保有するのはなかなか勇気がいりますが、セブン銀行は230円台、沖縄電力は1300円台後半と、高すぎないタイミングで買うことができたかな、と思います。 これらの銘柄はコロナが収束すれば業績が上向くことにも期待していたのですが、オミクロン株の出現もあり、なかなかうまくは行きませんね。
とはいえ、収束まであと少しという段階になってきているので、期待を込めてホールドしたいと思います。

GMOフィナンシャルホールディングスは、高配当でありながらGMOコインの暗号通貨などで今後の業績上向きも期待できると考えて買い増ししました。

大きな利益確定ができた

2つの銘柄について大きな利益確定ができました。

1つは[6612] バルミューダ で、2020年に4600円あたりで買っていたのですが、10000円辺りで売却することができました。
こういった富裕層向けのブランド製品は日本が弱いところであるため、頑張ってほしいなーという思いで買いましたが、あまりにも株価が上がりすぎてしまったため、一旦手放すことにしました。
その後は株価も少し落ち着きましたが、バルミューダフォンが出る噂があった1ので、その後は購入しませんでした。
(今は4200円辺りなので買い直してもよさそうかなーと思っていますが、買うとしたら調整局面かな、と考えてます)

もう1つは、2020年のコロナショックで仕込んだ[1555] 上場インデックスファンド豪州リート(S&P/ASX200 A-REIT)
こちらに書いたような戦略で、半数ほど売却しました。
継続保有してもよさそうな銘柄ではあるのですが、分配金利回りも低下していたため、半数は利益確定したほうがよいと判断しました。
NISA枠を使って813円で買い、1813円で売却できたので、利益としては十分な値幅でした。

そんなわけで、2021年はなかなかのキャピタルゲインになりました。
投資スタイルとしてはキャピタルゲインは重視していないのですが、これはこれでよかったかなと思います。

株価の波に乗って売買ができた

以下の銘柄で、株価の上下を見て10%〜20%のキャピタルゲインを得ることができました。

  • [7417] 南陽
  • [4762] エックスネット
  • [8108] ヤマエ久野
  • [8306] 三菱UFJフィナンシャル・グループ
  • [1939] 四電工

これはこちらに書いた投資戦略に沿っています。
配当利回りが低めの銘柄もありますが、低PERや株主優待により支えることができるだろうと見込んで投資しました。

三菱UFJは長期保有してもよさそうだと感じているため、次の調整局面では再度購入したいと考えています。

確定申告を行うことで、ふるさと納税の枠が増やせた

今までは特定口座を使っていたため株式取引に関して確定申告したことはありませんでしたが、 今年は医療費控除が可能であるため確定申告を行うことにしました。

確定申告することでふるさと納税の枠がどのくらい増えるのかはこちらのページが詳しいです。
(兼業投資家で給与が多いほどふるさと納税の枠が増えやすいのは、逆累進性がありますね…)

たかだか1万円のふるさと納税枠のために確定申告をするのは割に合わないと思いますが、 医療費控除や雑所得などの理由で確定申告を行う場合には申告する価値がありそうなので、 今後も継続していこうと思います。

予想外だったこと、イマイチだったこと

次に、反省点を挙げていきます。

マザーズ名柄の売り逃し

マザーズの銘柄が調整局面にあり、大きく売り込まれています。
いくつかの銘柄を売れないままホールドしてしまい、その筆頭が[2413] エムスリーです。
下がりそうな気配も見えていたのですが、なかなか手放すことができなかったのが反省点です。

とはいえ、マザーズの銘柄は将来性があると思ったものを購入しています。
半値になったら買い増しで、引き続き応援していきたいと思います。

有価証券オプションの導入と、カバードコール・ターゲットバイイングの実践

これも2020年のふりかえりで書いた内容ですが、一旦見送ることにしました。
というのも、日本株は有価証券オプションの流動性が低すぎるからです。
流動性が低ければ機会が少ないため利益も期待できず、そのためにわざわざIB証券を開設したりするのは見合わないと考えました。

有価証券オプションをやるくらいなら、日経平均先物のオプションを活用するほうが現実的だろうというのが辿り着いた結論です。
が、日経平均先物はこれはこれで取引単位が大きすぎるため、今の日経平均では手が出せない状況にあります。

SBI証券がかぶオプのサービスを再開してくれないかな…と、密かに期待しています。

米国VIブルETFの売り

永久に下落し続けると言われる、米国VIブルETFの売りをやってみました。
結論から言うと、もうやらないでしょう。その理由は以下の通り。

  • 売りの場合は価格の上限がないため、ロスカットを100%防げるような証拠金は設定できない
  • 高騰すると即座に売りが規制されるため、利益を得ることが難しい

暴落したときの仕込み先として活用できそうかと思っていたのですが、売りが禁止されるのは想定していませんでした。
そして売りを持ち続けるためには証拠金も多く必要になるので、安全にやろうとすると利回りが低すぎるという結論です。

安全に持ち続けるにはどのくらい必要かについては、ここのブログなどにも書かれていますね。

「米国VIベアETFの買い」でも同じようなことができるので、こちらのほうが使い勝手がよさそうです。
2022年はこちらにトライしてみようと思います。

2021年から学ぶべき教訓

今年は1つだけです。

値嵩株・高PERの銘柄は2倍で利益確定すること

これは、エムスリーを売り逃した経験からですね。
マザーズの銘柄の多くはPERが100近くあることも多く、そして100株でもそこそこの価格になります。
こういった値嵩株・高PERの銘柄は大きく伸びていても、一旦買値の2倍で満足して売却しておくほうがよいと感じました。

もちろん、[3769] GMOペイメントゲートウェイ のようにPER100付近をキープして成長し続けている銘柄もあります。
が、むしろこういった銘柄のほうが少数であることから、今後はPER100の時点で買われすぎだと考えるようにします。

2021年の買ってよかった銘柄

こちらも、今年は1つだけです。

[7832] バンダイナムコホールディングス

7900円で買いました。
バンダイナムコはキャラクターの知的財産を多く保有しているので、買いたい銘柄の一つでした。
昔の株価を知っているのでこの価格で買うのは抵抗もありましたが、下がったら買い増せばよいだけなので、打診買いということで。

良質な知的財産(IP)は、半永久的に収益を生み出してくれます。
一般的にライセンス料率は売上の5%となっているので、例えばキャラクターをお菓子のパッケージに使用すると、お菓子の売上の5%がバンダイナムコに入るような仕組みになります。
古いものだとガンダムシリーズ、最近のものだとアイドルマスターまで、多くのIPを保有するのがバンダイナムコです。

日本の将来を支える輸出産業になりえる領域だと思っているので、ぜひとも頑張ってほしいです。

最近注目している銘柄

最近は割高感があり、銘柄を探すのが難しいので1つだけ。

[8306] 三菱UFJフィナンシャル・グループ

2021年も少しだけ売買した銘柄ですが、本格的に買うタイミングを窺ってます。
現時点でも配当利回りが高めで、今後も配当据え置き、もしくは増加が見込めそうであるためです。

銀行系はマイナス金利になってから手を出しづらい状況にありましたが、最近は構造改革なども一通り進んだように感じられます。
地方銀行はまだまだ先行き不透明ですが、メガバンクはグローバルで、信用金庫はローカルに活路を見出していくことになるでしょう。
三菱UFJはメガバンクの一角であり、ETFや投資信託の商品開発でも存在感を発揮しているので、未来はありそうかなという印象です。2

2022年にやっていきたいこと

米国VIベアETFの買い

「米国VIブルETFの売り」はイマイチだったので、「米国VIベアETFの買い」を試してみようと思います。
「相場が荒れて暴落したら買い」で、「数日後に戻っていれば売り」という感じでしょうか。
ただ、米国VIベアETFはときどき大きく値崩れした実績があるため、そのリスクにどう向き合うかが鍵になりそうです。
まずは少額からトライしてみようかなと。

クレジットカードによる投資信託の積立

とても今更ながら、クレジットカードを使った投資信託の積立を本格的に始めようと考えています。
これまでは投資信託よりもETF派だったのですが、最近は投資信託にも以下のような点で魅力が出てきています。

  • クレジットカードの積立でポイントが付与される(SBI、楽天、tsumikiなど)
  • 投資信託の保有量に応じたポイントが付与される(主にSBI。楽天は廃止)
  • 信託報酬についてはETFと同程度、もしくはETFより安いものもある

現時点で最良の選択肢は、SBI証券でしょう。
SBI証券であれば保有量に応じたポイントも得られますし、三井住友のカードで積み立てれば購入時にもポイントを獲得できます。
ポイント付与はいずれ廃止される可能性もありますが、お得に積立できるという点は現時点で非常に優れていると思います。

というわけで、SBI証券をメインに据えて本格的に積立投資を行っていきます。
なお三井住友のゴールドカードは年間100万円利用で年会費永年無料となっているので、サブカードとしても非常に手頃な感じでした。3

投資に関する時間の抑制

2022年は、投資にかける時間を減らしてみようと思います。
というのも、投資対効果は元本のお金だけではなく、時間対効果も重要であるからです。

今は割高感が強くなってきていますし、こういうときはドルコスト平均法を使うのが一番です。 そして、最近では積立投資に関する仕組みもかなり揃ってきています。
これらをうまく活用すれば投資に費やす時間を大きく減らすことができそうだと感じたので、時間を抑制するための仕組みを整備していこうと考えています。

まとめ

こうして振り返ってみると、2021年もなかなかの1年だったかなーと。
そろそろ暴落が来てもおかしくない…とは毎年のように言っていますが、2022年も引き続き警戒していきます。
そのためにも積立投資の仕組みを活用し、時間を投資よりもプライベートに振り分けていこうと思います。


  1. バルミューダが商標をとっていたため、公式のプレスリリースより前から噂になっていました ↩︎

  2. 逆に、メガバンクの中でも[8411] みずほフィナンシャルグループはシステム障害を起こしまくっているので論外です…。 ↩︎

  3. このあたりは、エポスカードを徹底的にベンチマークしているような気がしますね ↩︎