最近、オールカントリーやS&P500に対する注目が高まっています。
その中でも「S&P500は分散投資がなされていない」という指摘があり、今回はこの点について考えてみます。
S&P495とは
S&P495とは、以下の記事で紹介されています。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2009/11/news032.html
この記事の要点は以下の2点です。
- S&P500は近年高いパフォーマンスを上げているが、その大半はGAFAMに偏っていること
- S&P500からGAFAMを除くと、そのパフォーマンスはTOPIXと大差がないこと
S&P500-GAFAM から学ぶべきこと
それでは、S&P495から学ぶべきことは何なのでしょうか。 それは成長をポートフォリオに組み込む重要性だと考えます。
S&P500はGAFAMをポートフォリオとして取り込むことで、これによって成長の果実を享受できたということです。
平均年収について「平均年収は高給取りによって引き上げられている。中央値を見ることが重要だ」と言った指摘をよく見かけます。
しかし投資の世界において平均をうまく味方につけられるのがインデックス投資であると言えるでしょう。
成長をポートフォリオに取り込むために必要なこと
S&P495を踏まえて考えると、成長の果実を享受するためにはS&P500ではなくオールカントリーへの投資が重要であると考えます。
S&P500はポートフォリオがアメリカの企業に限られるため、他国から出てきた企業の成長は取り込めません。
例えば過去10年で言えば中国にもAlibabaやTencentといった巨大IT企業が生まれましたが、これらはS&P500に含まれません。
よく比較されるオールカントリーはS&P500のポートフォリオを含んでいるため、S&P500の成長による恩恵も享受することができます。 アメリカ以外の国から出てきた成長も取り込んでいくことを考えれば、オールカントリーへの投資が最も優れているでしょう。
まとめ
S&P495から学ぶべきは「分散投資がなされていないこと」ではなく「成長をうまくポートフォリオに取り込むこと」でしょう。
そのためには広く平均へ投資することが肝要であり、アメリカに留まらないオールカントリーを選択するのがよいでしょう。