今回は電子書籍銘柄の一つとして、インフォコムについて調べました。
インフォコムが運営する電子書籍ストア
インフォコムは医療機関向けなどに特化したITサービスや、電子書籍などのネットビジネスを行っています。
電子書籍市場はスマホやタブレットなどのモバイル端末とともに大きく拡大していますが、こちらはガラケー時代から電子書籍配信サービスを展開しています。
実際には電子書籍事業を運営しているのはアムタスという子会社で、「めちゃコミック」、「ekubostore」という2つの電子書籍ストアがあります。
特に「めちゃコミック」は国内での知名度も高い、コミック中心の電子書籍サービスとなっています。
電子書籍事業の収益性
2016年3月期決算説明会資料を見ると、2016年3月期の電子書籍売上高は150.7億円となっています。
また、ネットビジネスセグメントの売上高が165.7億円、営業利益19.5億円、営業利益率11.8%となっています。
電子書籍のみの営業利益は公開されていませんが、ネットビジネスセグメントの9割以上を電子書籍を占めることから、電子書籍の営業利益率も11.8%前後と思われます。
また資料より、電子書籍の売上高の推移についてまとめると以下のようになります。
2013/3 | 2014/3 | 2015/3 | 2016/3 | 2017/3(予想) | |
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電子書籍 売上高 | 約80億円 | 約105億円 | 約120億円 | 150.7億円 | 180億円 |
全事業 売上高 | 373.8億円 | 391.4億円 | 403.1億円 | 403.2億円 | 450億円 |
電子書籍 売上高比率 | 21.4% | 26.8% | 25.3% | 37.4% | 40.0% |
これを見るとここ数年、毎年電子書籍の売上高が急激に成長していることが分かります。
これはスマホやタブレットなどの端末の普及に伴って電子書籍の市場が拡大しており、それに伴って売上が増加したものと思われます。
また、2017年3月期の予想では全体の40%を占める予想となっており、今後の主力の事業になっていくと言えそうです。
配当と株主優待
電子書籍関係ではありませんが、株主優待もあります。
例として100株保有の場合、2017年3月期の配当予想が2,500円、株主優待が1,000円となります。
これは2016年11月18日時点の株価で、2.06%の利回りとなります。
また3年以上保有すると株主優待が2倍になりますので、こちらで計算すると2.65%となります。
有利子負債0、キャッシュフロー良好の好財務
バランスシートを見ると2016年3月期時点で有利子負債が0、現金が119億円となっています。
総資産が295億円、時価総額が360億円であることを考えると、財務面は極めて優れていると言えます。
まとめ
インフォコムが運営する電子書籍事業について分析しました。
電子書籍の売上高は年々大きく増加しており、インフォコムの主力事業の一つとなっています。
配当や株主優待の利回りは特に優れているわけではありませんが、財務面を重視する方にとっては安心して買える銘柄です。