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[3710] ジョルダン 2016年9月期株主総会

[3710] ジョルダン 2016年9月期株主総会 published on

2016年12月22日(木)、ジョルダンの株主総会に行ってきました。

株主総会の雰囲気

出席者は20~25人程度で、思ったよりも小規模でした。
特に問題もなく進行し、総会後には続けて経営近況報告会が開催されました。

 

質疑応答メモ

株主総会での質疑応答のメモは以下にまとめました。
なおQ1-1やQ1-2はあまり歯切れのよい回答ではなかったので、上手くまとめられていないかもしれません。

  • Q1-1:連結損益の営業外費用や特別損失が大きい点について
    駅から駅の案内ではなく、ポイントからポイントへの案内へシフトしてきている。
    その中でグルメ関係を買収したが、収益化が難しかった。ただし、そのくらいの失敗はありだと割り切っている。
    また教育事業に出資していたが、こちらは出資先が破綻してしまった。
    特別損失についてはゴルフ会員権の評価損で、これは事業のための人脈維持・拡大に必要。
    (失敗に関する内容だったためか、全体的に歯切れの悪い回答でした)
  • Q1-2:剰余金の活用について
    伸びる会社に出資して一緒に事業を展開するなど、アライアンスを広げていくことに使いたい。
  • Q2-1:先月3000万円分の自社株買いの理由。また、なぜ3000万としたのか。
    アライアンス拡大が重要と考えているが、その材料にもなると考えている。
    市場からのお叱りもあり、そういった面への配慮もある。
    (最初の辺り、一部聴き逃しがあります。また、3000万の理由については当たり障りのない回答だったと思います)
  • Q2-2:らくらく精算の売上比率はどのくらいなのか?
    数千万程度。
    GoogleやAppleとも一緒にやっていきたいが、事業運営の主体にならなければライセンス料は低い。

また、経営近況報告会での質疑応答のメモは以下にまとめました。
一人で時間切れになってしまったのがちょっと残念でした。

  • Q3:Googleにも提供しているが、どのような形態で提供しているのか?
    守秘義務もあるため、詳しくは答えられない。
    ジョルダンの強みは運賃計算やバスのデータであり、そういった部分が使われている。
    らくらく精算よりは大きいが、億単位には届かないくらい?

 

経営近況報告会

資料は公式サイトに上がっています。
経営近況報告会(2016年12月)

その中でも、個人的に知らなかった点や印象に残った内容をまとめました。

乗換案内の業界とジョルダンの強み

乗換案内の業界は差別化が難しく、価格競争が激しいそうです。
その中でもジョルダンの強みの一つとして抱負なバスデータがあり、全国のバスが560社以上のデータを扱っているとのこと。
バスデータは提供してもらいづらいこともあるそうですが、このコネが公共事業向けソリューションに活きている(?)らしいことを話していました。

広告事業

最先端アドテクの他、「場所」へのターゲティングを活用し、百貨店などの流通小売業を中心とした広告主を直接獲得しているとのことです。

個人的には、このような特化したWebサービスの収益源の一つが広告になるのはよくあることで、[2193] クックパッドなども同様でしょう。
ただ、場所へのターゲティングというのは考えたことがありませんでした。
よくよく考えてみれば駅の情報というのは場所の情報ですので、効果の高い広告を打つことができます。(というか、駅周辺に広告を置くのと同じような感じですよね)
広告主を直接獲得できれば利益率は向上しますし、良いコンセプトだと感じました。

アプリ「行き方案内」

駅から駅ではなく、スポットからスポットの案内をするアプリで、乗り換えだけでなく地図も含めて案内してくれるので、アプリの切替や目的地を入力し直す手間がなくなる、というもののようです。

このようなアプリが出ていたのは知りませんでした。
GoogleやYahooなどのプラットフォームやポータルサイトとも勝負できる事業にしていきたいという話もありましたが、それならばこのアプローチは正しいと思います。

ここ数年の事業環境について

以下のような内容の話がありました。

  • ガラケーの時代は儲けやすかったそうです。月200円の会員が65万人いたので、それだけで1.3億の売上だったとか。
  • スマホが出てから一気に状況が変わり、自前で決済機能を持っていないことや、PC販売減少によるPCバンドル版の売上減少が大きかったとのこと。
  • 当時試算した結果、3年で利益がなくなることになり、生き残る道を必死で探すことになった。
  • バンドルなどの戦略は正直な所、駅探の方が上手いそうです。

正直、このような背景があったことはあまり知りませんでした。
ガラケーからスマホへの移行によってWebサイトの作り直しやスマホアプリのリリースなどはあったと思いますが、この話では「企業存続の危機を感じていた」くらいのように聞こえました。
確かに着メロ配信サイトのようなガラケーコンテンツ制作会社などは事業が成立しなくなってきていますし、そういったことを考えると乗換案内は影響が小さかったほうなのだと思います。

kiwi player(ハードウェアへの進出)

他社と提携し、スマホなどからスピーカーへデジタルでデータを送信し、再生するスピーカーです。
まずは中~高価格帯をターゲットにしており、来年中には出したい意向のようです。
ラズベリーパイなどでハードウェアが安価になってきたことを理由に、ソフトウェアで勝負するハードウェアを作るというコンセプトのようです。

正直、ジョルダンの株主総会で「ラズベリーパイ」という言葉を聞くことになるとは思ってもいませんでした(笑)。
ただ、ソフトウェアをやっていた会社がハードウェアというのは、製造や流通、在庫などの面で不安があります。
また、「ハードウェアは簡単に売上を伸ばせる」という話も出てきていたのがちょっと不安です。
ソフトウェアとは利益率も、在庫などのコントロールの仕方も違うことは分かっているとは思いますが…。

 

所感

全体的に、GoogleやYahooなどを脅威に感じているような印象を受けました。
乗換案内のようなサービスは差別化しづらいのは事実ですが、私はそう簡単に崩れないビジネスだと思っています。
フロントエンドや汎用的な部分はGoogle、Yahooなどのプラットフォームやポータルサイトに奪われがちになるかもしれませんが、コアの部分はアドバンテージがあると思います。

GoogleやYahooに対して十分な危機を感じており、事業拡大のために少数で新規事業を試みたり、提携先を探したり、出資したりする企業文化は素晴らしいと感じました。
個人的には「ハードウェアやIoTに手を出すのはどうなのかな…?」と思いますが、販売では相当苦戦するであろうことは覚悟しているようですし、従業員がやりたいと思った事業を推進する企業文化だからこそだと感じました。

株主総会に出席することで良い所、悪い所についてそれぞれ理解を深められ、非常に有意義でした。
一方、注目している企業の株主総会にはできるだけ出席しなければ、と再認識しました。


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