戦略というよりも戦術的な要素が強いですが、現物株を売り抜ける時の方法です。
狙える局面はあまり多くありませんが、知っておくと取引の幅が広がります。
夜間PTSの特徴
SBI証券ではPTS取引があり、夜間でも取引を行うことができます。
夜間のPTSには以下の特徴があります。
- 流動性が低い
- 翌日取引の値幅が適用される
前者は日中のPTSでも当てはまりますが、後者は夜間ならではです。
流動性が低いため、夜間PTSでは以下のような値動きをすることが度々あります。
- ストップ高で開始、しかしすぐに下落してそこそこの取引値に落ち着く
- ストップ高、しかし翌日は安値スタート
ここで値幅は翌日のものが適用されるため、ストップ高で日中よりも高く売り抜けることを狙います。
値動きの特徴も考慮すると、仕掛ける場合は夜間PTS開始前から指値注文しておくのが良いでしょう。
狙える局面
さて、それではどのような局面で狙えるのかを説明します。
1. 日中取引終了後に材料が出た場合
株価の変動に大きな影響を与える銘柄個別の情報は、日中取引の終了後に開示されることが多いです。
プラスの材料が出た場合、そんなに大した情報でなくてもPTSで高値、場合によってはストップ高になっている時があります。
このような場合、できるだけ早めに売ったほうが高値で売り抜けられますので、PTSで売るのが適しています。
ストップ高になるか判断しづらい材料の場合でも、PTSで一部を売って利益確定しておくことで、翌日の取引が精神的に楽になったりします。
2. 日中に(連続)ストップ高を付けている場合
夜間PTSの時点で翌日の値幅が適用されるため、日中にストップ高を付けている場合は更に値上がりする可能性があります。
そのため、日中取引よりも有利な値段で売り抜けるチャンスが生まれます。
例えばこれまで500円だった銘柄が「日中600円ストップ高→夜間700円ストップ高→翌日日中500円ストップ安スタート」のような動きをすることがあります。
これを日中だけで取引する場合、理想的な取引をできたとしても100円分の利益しか得られません。
しかし夜間のPTSを活用することで、200円分の利益を確定できる可能性が生まれます。