Time is moneyと言われるように、時間とお金には強い関係があります。
現に、時間があればお金を生み出すことができるでしょうし、お金があれば時間を買うことができます。
私はこれを「時間とお金の錬金術」と呼んでいますが、今回はこの本質的な部分について考えてみます。
時間をお金に換えることは、資本主義の本質
現代、多くの人は会社で働くことで収入を得ています。
これは資本主義社会において、資本家は工場などの設備を貸し出す一方、労働者は労働力を差し出すことで対価を得るためです。
そのため、労働者は人生の大半を労働に費やすことになります。
もちろん仕事にも楽しさはありますし、それが生きがいの一つという人も少なくありません。
ただ、もっと時間があれば別のこともやりたいでしょうし、無限にお金があれば働かない人もいるでしょう。
しかし残念ながら、正社員は働く時間を自由に決められることはできません。
将来的にはそんな社会になるかもしれませんが、現代の正社員では難しいでしょう。
労働者として、特に正社員でありながら自由な時間を増やすには、時間を買うのが有効です。
共働きで子育てしている家庭は自由時間が最も貴重であるため、特に最近は時間を買うことのできるサービスが注目されています。
お金で時間を買うことは、ビジネスの本質
お金で時間を買うことは経済やビジネスの本質であり、多くのビジネスモデルがこれに該当すると言ってもよいでしょう。
というのも、そもそも通貨が生まれた理由の一つが「お金があれば食料を探し続ける必要がなくなる」というものだからです。
人は常に食料を確保し続けられなければ生き延びることができませんが、食料には日持ちしないものもあります。
そのため、生き延びるためには常に食料を探し続けるしかありませんでした。
しかし通貨が生まれたことで、人はお金さえあればすぐに食料を入手できるようになり、自由な時間が生まれました。
これはまさに「食料を探す時間をお金で買っている」と言えます。
また服などの日用品も練習すれば自分で作れるようになりますが、大半の人は既製品を買っています。
もちろんブランドが好きで買う場合もありますが、それ以外については時間を買っていると言えます。
このように考えていくと、普段の何気ない買い物にも「時間を買う」という考え方が含まれていることが分かります。
お金と時間の基本原則
こうして考えていると、お金と時間についての性質が見えてきます。
ここではお金と時間の基本的な原則についてまとめてみます。
まとまった時間ほど価値が高い
これは誰もが経験的に知っていることですが、基本的にはまとまった時間のほうが価値が高くなります。
例えば3連休×2よりも6連休×1の方が旅行などで行く先が広がります。
また休日出勤するくらいであれば平日に残業して頑張るという人が大半でしょう。
したがって細切れな時間とまとまった時間が同じ料金で買えるのであれば、まとまった時間を買ったほうがよいということになります。
お金を時間に換える方が難しい
時間をお金に換えるよりも、お金を時間に換えるほうが難しいです。
これは、お金はほぼ無限に増やすことができても、人生は有限であることから明らかです。
また正社員の方は簡単に労働時間を減らすことが難しいため、やはり自由時間の方が価値が高いでしょう。
以上を考慮すると、いくらお金がたくさんあっても買える時間には限界があることがわかります。
残業でたくさんお金を稼いでも、その時間を全て買い戻すことは容易ではありません。
そのため、お金に困っていない人は基本的に残業を抑え、更に時間を買うのがオススメです。
資産を効率的に増やすという戦略においては元手を増やすことが重要となりますが、自由時間を最大化するという戦略においては時間は買える時に買っていくことが必要となります。
1時間(時給)の目安は2,188円程度
個人の労働時間・自由時間と、労働時間の相場にて、労働時間の表を算出しました。
日本における平均給与は約420万円ですので、1日8時間労働では時給2,188円となります。
もし1時間が2,188円以内で買える場合、どんどん買ったほうが時間とお金のトータルでお得ということになり、まさに錬金術です。
ただしそもそも年収は企業や職種によって様々ですし、地域差もあります。
また労働ではストレスも発生しているでしょうし、自由時間と完全に可換ではありません。
この時給計算はあくまでざっくりとした目安であることにご注意ください。
まとめ
今回は時間とお金の本質的な部分についてまとめました。
また、時間の相場は1時間約2,000円が目安となることが分かりました。
自身の財布と相談して自由時間を買い、増やしていくことが人生の充実に繋がるでしょう。
とはいえ、常に時間やお金の効率で判断することが正しいわけではありません。
自由時間には時間にもお金にも振り回されず、快適さや楽しさといった視点を重視するのが、充実した人生に繋がるように思います。
仕事や家事は効率的にこなす一方で、増やした自由時間では気にせずに楽しむことをオススメします。