巨大な顧客基盤を持つ、鉄道会社のビジネスモデル

巨大な顧客基盤を持つ、鉄道会社のビジネスモデル published on

インフラとして毎日の生活に密着している鉄道会社。 今回は鉄道会社がどのように利益を上げているか、そのビジネスモデルについて分析しました。 鉄道事業:在来線・ローカル線 鉄道会社の本業として、在来線・ローカル線があります。 在来線・ローカル線の事業単独での収益性はあまり高くありませんが、後述の新幹線・特急や不動産開発の事業を併せ持つことで、相乗効果が発揮される事業です。 JR北海道の赤字路線が問題としてニュースにもよく取り上げられますが、特にJRは元々国鉄だったこともあり、収益化がほぼ不可能な路線も多くあることでしょう。 JR東日本([9020]東日本旅客鉄道)は在来線だけでも黒字化できていると言われますが、これはむしろ東京の一極集中によって実現されており、JRの中でも特殊だと言えるでしょう。   鉄道事業:新幹線・特急 鉄道会社の本業として大きな収益源となるのが新幹線・特急です。… 続きを読む 巨大な顧客基盤を持つ、鉄道会社のビジネスモデル

各共通ポイントサービスの特徴と勢力関係

各共通ポイントサービスの特徴と勢力関係 published on

前回は共通ポイントサービスのビジネスモデルを中心に分析しました。 今回は具体的に、各共通ポイントサービスの特徴や勢力関係についてまとめました。 Tポイント Tポイントの特徴と強み Tポイント/Tカードは最も有名な共通ポイントサービスで、CCC(Culture Convenience Club)グループの株式会社Tポイント・ジャパンによって運営されています。 公式サイトによれば、2017年4月末時点の年間利用者数は6,277万人です。 この年間利用者数はアクティブ(1年以内に利用している)かつユニーク(複数枚持っている人も1人として名寄せしたもの)で算出されており、実態に則した人数となっていることがTポイントの強みの一つと言えるでしょう。 特にTポイント/Tカードは会員カードの作成や更新に身分証が必要となっており、正確かつ最新の個人情報を保持していることも特徴です。 Tポイント/Tカードは特… 続きを読む 各共通ポイントサービスの特徴と勢力関係

共通ポイントサービスのビジネスモデルと集客効果の限界

共通ポイントサービスのビジネスモデルと集客効果の限界 published on

近年、Tポイント/Tカードを代表とした共通ポイントサービスが広く利用されています。 今回は共通ポイントサービスのビジネスモデルと、その問題点について分析しました。   共通ポイントサービスとは 共通ポイントサービスは、多くの店舗で利用可能なポイントプログラムです。 一般にポイントプログラムは店舗が顧客をグループ内で囲い込むために提供されるものですが、共通ポイントサービスではその運営会社が加盟店を募り、その顧客基盤を共有します。 共通ポイントサービスで最も有名なのはCCC(Culture Convenience Club)の展開しているTポイント/Tカードで、公式サイトによれば、2017年4月末時点で年間利用者数は6,277万人です。 この他、Ponta、Rポイント、dポイントなどがあります。   共通ポイントサービス導入がもたらす効果 共通ポイントサービスを導入すること… 続きを読む 共通ポイントサービスのビジネスモデルと集客効果の限界

「ブラック企業」というビジネスモデルとその問題点

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近年、ブラック企業が問題となりつつあります。 問題としては以前から存在したものの、ようやく問題として表面化し始めた、と言ったところでしょうか。 今回はブラック企業を「ビジネスモデル」という観点で捉え、社会や経済的にどのような問題があるのか、考えてみました。 ブラック企業の定義 ブラック企業という言葉は元々ネットスラングでしたが、社会一般で受け入れられるようになりました。 一方でブラック企業という言葉自体がバズワードになりつつあり、なんでもかんでもブラック企業にされがちですが、Wikipediaでは以下のように定義されています。 広義としては暴力団などの反社会的団体との繋がりを持つなど違法行為を常態化させた会社を指し、狭義には新興産業において若者を大量に採用し、過重労働・違法労働によって使いつぶし、次々と離職に追い込む成長大企業を指す。 ブラック企業 – Wikipedia 本記… 続きを読む 「ブラック企業」というビジネスモデルとその問題点

日本のIT業界が直面する、2つの本質的問題

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私は日本のIT業界、特にシステムインテグレーターについてあまり明るい将来性を感じていません。 今回はなぜ私が日本のIT業界に将来性を感じないか、まとめました。   柔軟な雇用調整ができない終身雇用制度 日本では原則的に終身雇用が法律で定められています。 これはIT業界に限った話ではありませんが、雇用調整が難しいことはIT業界にとって大きなデメリットがあります。 ユーザーの投資回収が困難 IT技術の本質は、生産性向上と自動化推進による人件費削減です。 そのためITシステムに投資することで、企業は人件費を削減できることになります。 しかし日本では終身雇用が法律で定められているため、実際には人件費が削減できず、投資回収が見込めない場合があります。 例えば導入費用が600万円のシステムを考えてみます。 このシステムによって年間600万円かかる従業員を1人削減することができれば、単純計算で… 続きを読む 日本のIT業界が直面する、2つの本質的問題

日本でカード決済が普及しない理由

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日本におけるクレジットカードの利用率は本当に低いのか?にて、日本のカード決済は約18%に留まっていることが分かりました。 そこで、今回は日本でカード決済が普及しない理由について考えてみました。 店がカード決済を導入しない理由 そもそも日本ではクレジットカードが利用できない店舗が多いと感じます。 そこで、まずは店舗がカード決済を導入しない理由から考えてみます。 治安がよく、店舗の盗難リスクが低い カード決済を導入するメリットの一つに、盗難対策があります。 クレジットカードやデビットカードなどの電子決済では店舗に現金が残りませんので、店舗に強盗が入った場合でも被害額を抑制できます。 また店員が現金を扱わなくなることで、店員が現金を窃盗・横領する機会を減らし、リスクを抑制できます。 このような理由から、一般的にはカード決済を導入することで盗難リスクが低減でき、それが店舗にとってのリターンにもなり… 続きを読む 日本でカード決済が普及しない理由

着実に広がる、クレジットカードの利用場面

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日本におけるクレジットカードの利用率は本当に低いのか?にて、日本におけるクレジットカード決済は20%に満たないことがわかりました。 しかしこれは言い換えれば、それだけ決済ビジネスの潜在市場があるとも考えられます。 そこで最近、クレジットカード決済がどのような場面で拡大しているかについてまとめてみました。 モバイル決済サービス 楽天ペイ、Squareなどのモバイル決済サービスの登場により、個人商店でもクレジットカード決済を導入しやすくなりました。 小売店にとって、クレジットカード決済は導入費・維持費がかかったり、入金までに時間がかかるというデメリットがあります。 そのため、これまで個人商店にとってはカード決済の導入は高いハードルとなっていました。 しかしモバイル決済サービスでは導入費や維持費が実質無料となっていたり、入金サイクルが短く設定されていることで、個人商店でも導入しやすくなっています… 続きを読む 着実に広がる、クレジットカードの利用場面

各種決済手段の特徴に見る、クレジットカードの将来性

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最近、クレジットカードから電子マネーへの置き換えが進んでいる印象があります。 今回は様々な決済手段の特徴から、クレジットカードの優位性や将来性について考えてみました。 現金 日本で最も一般的な決済手段です。 通販での後払い、コンビニ決済(出納代行)などもこれに含まれます。 現金の優位性は受け渡しの手軽さ、匿名性、どの店でも使えることにあります。 利用履歴を知られたくない消費者にとっては匿名性の高さは魅力的なので、一部では根強く残ると考えられます。 一方で、匿名性が高いということは、クレジットカードや電子マネーなどの電子決済に比べて盗難や不正のリスクが高くなります。 そのため、事業規模が一定以上の店舗は、電子決済に対応することで盗難・不正の対策になります。 以上から、現金決済は今後もクレジットカード決済へ置き換えられていくと思われますが、手軽さや匿名性の面から一部で根強い需要が残ると考えられ… 続きを読む 各種決済手段の特徴に見る、クレジットカードの将来性

日本におけるクレジットカードの利用率は本当に低いのか?

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「日本はクレジットカードの利用率が低い!」とよく耳にしますが、実際にどのくらい違うのでしょうか? 気になったので調べてみました。 カード決済の利用統計 日本クレジット協会がクレジット関連資料を作成・公開しています。 以下のグラフは民間支出におけるクレジットカード、デビットカード、電子マネー(プリペイドカード)の割合を示したものです。   クレジットカード利用率 クレジットカード利用率だけで見ると、日本のクレジットカード利用率は他国と比較して極端に低いわけではないことがわかります。 クレジットカード利用率で見ると最も高い韓国が約70%で、カナダとトルコが約37%、オーストラリアとシンガポールは約30%と続きます。 一方、欧州に関しては低い国が多く、イギリス・スウェーデン・スイスが10%前後、イタリアが約5%、ベルギー・フランス・ドイツに至ってはほぼ0%となっています。 日本はその中… 続きを読む 日本におけるクレジットカードの利用率は本当に低いのか?

コンビニをとりまく2つのプラットフォーム構造

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コンビニは、現在でも成長を続けている巨大な市場の一つです。 その成功した要因と課題について、プラットフォームビジネスという視点から探ってみました。 二つのプラットフォーム コンビニというプラットフォーム型店舗 コンビニは店舗自体が日常的に必要な商品やサービスを提供するプラットフォームとなっています。 スーパーマーケットやドラッグストア、家電量販店、百貨店などの小売店がプラットフォームとなっていることは、小売店に見るプラットフォームビジネスにて考察しました。 しかしこれらは物販中心のプラットフォームであったのに対し、コンビニは少し方針の異なるプラットフォームとなっています。 コンビニは食品や日用品の販売だけでなく、日常的に使われる様々なサービスを提供する窓口となることで、圧倒的な集客力を持ちます。 この圧倒的な集客力により「ついで買い」を積み重ねているとも言えるでしょう。 コンビニはスーパー… 続きを読む コンビニをとりまく2つのプラットフォーム構造