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Brexitとアメリカ大統領選の本質は、資本主義と民主主義の限界

Brexitとアメリカ大統領選の本質は、資本主義と民主主義の限界 published on

アメリカの大統領選が終わり、トランプに決まりました。
個人的にはこのような結果は十分有り得るような雰囲気を感じていました。
またBrexitと同じ年にこのようなことが起きたのは偶然ではなく、根底にあるものは同質だと思っています。

Brexitとアメリカ大統領選の共通点

Brexitとアメリカ大統領選の結果を見て感じたのは、「民主主義が衆愚政治になりつつある」ということです。
Brexitの原因は一つではありません。
元々イギリスはユーロを導入しないなど、EUとは一線引いた立ち位置を取っていましたし、以前にも離脱の国民投票を行ったことがあります。
その上、ここ最近は移民の影響、ドイツ銀行をはじめとするヨーロッパの金融機関のリスクなど、EUに所属することによるデメリットが目立っていました。
こういった不満の要因が積み重なった結果、国民投票によるBrexitに繋がっています。

一方、アメリカ大統領選でもトランプも過激な発言で世間を騒がせました。
現在、アメリカでは経済格差が問題となっており、米国民の3分の1が貧困、もしくは貧困予備軍とも言われています。
このことを考えても、不満を募らせた人たちは「とにかく現状を変えて欲しい」の一心で投票してしまう感情も理解できます。
もっとも、それが自分たちにとってプラスに働くのかどうかは別なのですが…。

Brexitやアメリカ大統領選の背景にあったのは社会の現状に対する民衆の不安や不満です。
民主主義は衆愚政治とも言われます。民主主義で決めたことだからといって、結果がよくなるとは限りません。
国の経済に大きく影響するようなBrexitを国民投票で決めるべきなのか、個人的にはやや疑問に感じています。
また、このように経済格差の拡大や衆愚政治の一面を見ると、資本主義と民主主義の限界を感じられずにはいられません。

資本主義と民主主義の限界

最近、資本主義の限界が近づいていると感じます。
資本主義では経済が右肩上がりに成長し続け、穏やかなインフレが続くことを前提に設計されています。
しかし実際には人口が増え続けなければ難しいですし、デフレも珍しくなくなりました。
物があふれ、サービスが成熟してきたため、銀行も投資先が減ってマイナス金利が常態化しています。
また、ピケティによってr>g(資本による利益率>経済成長率、所得)、すなわち経済格差が拡大し続けることも示されました。
経済格差が拡大し続ければ、社会全体としてはデメリットの方が大きくなります。

同様に民主主義の限界も見え始めていると感じます。
民主主義は命の平等性・公平性の観点から受け入れられていますが、資本主義で貧富の差が拡大すると貧困層は多数派となり、選挙の決定権を握ることになります。
本来、税金はインフラの公共投資など、長期的にメリットをもたらす政策に使われるべきです。
しかし貧困層が増加すると「税金による生活費の補助」といったような、目先の利益を優先する政策が強く支持されるようになります。
その結果、税金による公共投資は後回しになり、国全体の利益を損なうことになってしまうのです。

資本主義と民主主義は優れているとは思いますが、万能ではありません。
かといって、より優れた代案もなく、変えることができないのが現状です。

行きつく先は戦争?第二次世界大戦前と今の共通点

近代史を見ると、経済が行き詰まった時に行き着く先は戦争です。
戦争や復興は大きな需要を生み出し、経済成長をもたらすことになります。
現在の社会情勢は第二次世界大戦前と比べれば穏やかですが、状況が似てきていると感じます。

平和維持組織の脱退
Brexitが確定した時、私は第二次世界大戦前の国際連盟脱退を思い出しました。
1930年代、ドイツ、イタリア、日本などが国際連盟を脱退しており、その数年後に第二次世界大戦へ突入しています。

現代でこそEUの存在意義は経済的なメリットに注目されがちですが、元々は戦争が繰り返されてきたヨーロッパに平和をもたらすこためのものでした。
EUを脱退したというのは戦争に向けて一歩を踏み出してしまったという意味でもあります。
他国がこれに続いて離脱するようであれば、戦争の抑止力低下は避けられません。

恐慌から閉鎖的な経済へ
第二次世界大戦の前には、世界恐慌がありました。
世界恐慌の対応としてはブロック経済が有名ですが、これによって他国との経済的な繋がりは疎遠になりました。
このように経済の繋がりが薄れたことも、第二次世界大戦を後押ししたと思われます。

アメリカ大統領選で当選したトランプは自国の利益優先の傾向があり、他国との経済的な繋がりは後回しになるでしょう。
思い返してみれば、ドイツ銀行などの金融機関は今でもリーマンショックの影響が後を引いています。

最後に

このように、今回の一連の流れは資本主義により不満が募った人々によって起きた、必然的な出来事だと思います。
すぐに戦争になるような状況ではないと思いますし、なっては困りますが、解決するのは容易ではないと思います。
また、最近は(少なくとも見かけ上は)景気がよくなってきていましたが、そろそろ景気後退も起こりうるタイミングです。
こういった背景も意識しつつ、投資に活かしていけると良いですね。


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