2018年3月23日(金)、インフォマートの株主総会に行ってきました。
株主総会の雰囲気
うろ覚えですが、出席者は50人程度だったと思います。
昨年同様多くの質問をする株主がいましたが、前回よりは控えめだったように感じられました。
全体としては、特にトラブルもなく終了しました。
質疑応答
質疑応答はおおよそ以下のような内容でした。
- Q1-1:2号議案の取締役は、どのような経営方針か教えてほしい。
まだ決議前なので本人からの方針は説明できないが、我々としてはM&Aなど、自分たちには持っていない部分を期待している。 - Q1-2:システムの安定稼働にも力を入れてほしい。
内部でのSLAを設定するなどして、お客様に迷惑をかけないように運営している。
セキュリティに関しては24時間365日、監視する体制を用意している。 - Q2:通期計画未達の責任について。また、未達にも関わらず昇格していることについて。
計画としては去年の数字を今年にスライドする形となっている。
要因は卸向けの新しい受発注と請求書の遅れだが、これは顧客のヒアリング不足で卸売向けに必要不可欠なシステム要件を追加したため。
また請求書は、受発注に比べると商談成立のために交渉などが必要で、見込みと違ったことも原因。
しかしこれまでよりも組織運営上、発言力を挙げる必要があると考えて昇格としている。
責任については、役員の給与を10%ずつカットしている。 - Q3-1:故・村上社長の遺言で、1,543万株を会社に譲渡するとのことだが、これは税金等、どのような扱いになるのか。
法人に譲渡した場合、村上社長に相続税が発生することとなるが、その辺りは解決している。
BtoBプラットフォームを進めていくために活用していきたいが、決まり次第開示していく。 - Q3-2:株式譲渡により会社に追加で損失が発生することはないということでよいか?
遺族(姉)とはよい関係を築いており、ともに解決している。 - Q4:故・村上社長の法定相続人は姉だけなのか?
姉以外にはいない。一周忌にはここのメンバー全員が訪問するなど、よい関係を築いている。 - Q5:メインバンクが変更になったのはなぜか?
三井住友に変更している。
理由としてはFintech関係や請求書の事業においてのご協力を勘案している。 - Q6:最近上場したMマート社との違いはどこにあるか?
インフォマートでは買い手がどのようなものが欲しいかを伝えられることが大きな違い。
現在のシェアはインフォマートのほうが強い。
商談の売り手が減ってきているので、営業マンを付けて強化していきたい。 - Q7:売上高について
売上高100億円を3年以内に達成できるよう、邁進していく。 - Q8:社長は三菱食品(圧倒的シェア)などから迎えたほうがよかったのではないか?
国分がトップで、次が三菱や三井だが、これらの会社にもご利用いただいている。
またプラットフォームなので、どこと組むというものではなく、みんながお客様である。 - Q9:Fintechについて、金融業界や海外を含めたデファクトスタンダートになってほしい。
自分たちがFintechをやるつもりではなく、Fintechのために自分たちが必要なことをやっていく方針。 - Q10-1:いつからトーマツを利用しているのか?売上に比べて手数料がやや高いのではないか?
当初からご支援いただいており、妥当な金額を払っていると認識している。 - Q10-2:監査役会は反対しないと思うが、交渉はしているのか?
厳しく交渉した上で決定している。
子会社や事業数も増えてきていることによる負担も考慮している。 - Q11:人材の定着や離職率について。
前年は9.7%、一般には15%なので低いほうではある。
残業の削減には特に取り組んでおり、19:30には退社しようとしている。
残業時間は減っている。 - Q12:ここ2~3年、売上が上がっているのに利益が落ちているのはどういうことなのか?
システムへの投資に30億ずつかかっている。
今年は18億に減らし、これからも減らす予定なので、今年から利益は上向いていく。 - Q13:離職率9.7%は、上場企業では高いのでは?転職の口コミサイトにも余りいいことが書かれていない。
9.7%が高いかどうかはともかく、昨年から住宅手当などの支援もするなど、今後もいろいろな面で改善していく。
お土産
ジェフグルメカード1,000円分をいただきました。
所感
この1年でインフォマートに対しては個人的に以下の3つのマイナス要因を感じていました。
- 急に創業社長が亡くなったことにより、戦略やリーダーシップが失われること
- ブロックチェーンの応用が進み、請求書のプラットフォームビジネスの価値が失われる可能性があること
- 競合他社であるMマート社の上場
そして今回の株主総会に出席しましたが、これらの不安は払拭されませんでした。
売上も伸び悩んでいますし、受発注の売り手減少は長期的に見て減収要因だと考えています。
そのため保有株式の売却はともかく、買い増しについては見送ろうと思います。
新たな社長が就任してどうなるか、今後に注目しています。